医院名:モーニングクリニック六本木 
所在地:東京都港区六本木6丁目1-8 
電話番号:03-5860-6935 
六本木グリーンビル7階

副鼻腔炎(蓄膿症)

副鼻腔炎とは

副鼻腔炎(蓄膿症)鼻腔(鼻の中)には、左右をしきっている鼻中隔、棚状の突起である下甲介、中甲介が存在し、周囲に副鼻腔という空洞があります。副鼻腔は、頬にある上顎洞、両目の間の篩骨洞、額にある前頭洞、深い部分にある蝶形骨洞などがあり、すべて鼻腔につながっていて中は空洞です。副鼻腔炎は、副鼻腔の薄い粘膜が炎症を起こしている状態です。
副鼻腔炎で最も多いのは、ウイルスや細菌の感染によって鼻腔に起こった炎症が副鼻腔にもおよぶ急性の副鼻腔炎です。自然に治ることも多く、抗生物質などで比較的簡単に治ります。

慢性副鼻腔炎(蓄膿症)

急性の副鼻腔炎が長引いて粘膜が腫れ、膿を輩出する機能が落ちてくると鼻腔との通路がふさがれてしまい、炎症をさらに悪化させる悪循環が起こります。これが慢性副鼻腔炎です。鼻茸と呼ばれるポリープができることもあります。鼻中隔弯曲症や中甲介蜂巣など鼻の中の構造に異常がある場合や、ハウスダストなどのアレルギーなどがあると副鼻腔炎を慢性化させやすいとされています。

慢性副鼻腔炎の症状

代表的な症状には、鼻水、後鼻漏、鼻づまり、頬・眉間・額などの痛み、嗅覚障害があります。
急性副鼻腔炎の鼻水は膿が多いため青みがかっていますが、慢性期では粘りが強く白っぽい鼻水になります。
後鼻漏は、鼻水が鼻の穴から出てくるだけでなく、喉の方に流れてくる状態です。後鼻漏があると咽頭炎や気管支炎を起こしやすいため注意が必要です。
アレルギー性鼻炎では、サラサラで透明な鼻水が出て、後鼻漏はほとんど起きないので、違いがわかりやすいと思います。
鼻づまりは、鼻中隔弯曲症や中甲介蜂巣など鼻の中の構造に異常がある場合や下甲介粘膜が腫脹するアレルギー性鼻炎の合併により悪化しやすく、集中力の低下や睡眠障害などにもつながってしまう可能性があります。
副鼻腔がある頬・眉間・額などに痛みが起こることもあります。急性の副鼻腔炎では強い痛みが現れることもありますが、慢性副鼻腔炎の場合には頭が重いといった症状が多くなります。眼に近い位置で副鼻腔炎の強い炎症が起こると、強い目の痛みや視力障害が生じる可能性もあります。
嗅覚障害は、匂いを感じる嗅裂部の炎症により起こります。リスクが高いのは鼻中隔の弯曲や中甲介蜂巣などの鼻腔形態異常です。嗅覚は危険をすばやく察知するためにも不可欠ですし、食事のおいしさを大きく左右するなど、とても重要な感覚です。副鼻腔炎による嗅覚障害はできるだけ早く治療を受けないと思うように改善できないケースも多いので、嗅覚の異常に気づいたら早めにご相談ください。

副鼻腔炎の検査と診断

鼻腔形態、ポリープの有無、鼻水の流れる部位などを詳細に調べるために電子ファイバースコープなどで観察します。鼻腔内の異常所見がほとんどないケースもありますので、レントゲンやCTスキャンによる画像診断も重要です。副鼻腔や固有鼻腔の高度な粘膜肥厚の有無、病変の部位、程度、骨構造を正確にみるためにはCTスキャンが適しています。また鼻腔通気度検査で、鼻づまりを客観的に診断しています。当院には3次元撮影も可能なCTがあるため、受診当日に撮影から診断までを行うことができます。検査や診断結果で別日のスケジュールを作る必要はありませんので、お忙しい方もお気軽にご相談ください。

副鼻腔炎の治療

急性副鼻腔炎の治療

抗生物質、炎症を抑える薬を1週間程度服用します。
鼻づまりなど不快な症状を解消するため、膿を吸い出して鼻の中をきれいにする処置をした上で、細かい粒子状にした薬剤を副鼻腔の隅々まで届けるネブライザーを使った治療も行います。

慢性副鼻腔炎の治療

急性副鼻腔炎の治療に加えて、粘膜の機能を正常化するためにマクロライド系抗生物質を数ヶ月投与します。少量の投与で効果があるため、軽症の場合にはマクロライド系抗生物質の投与だけで完治も期待できます。

手術療法

手術には、ESS内視鏡副鼻腔手術があり、骨構造に問題がある場合は内視鏡下副鼻内整復術、難治性前頭洞炎の場合には拡大前頭洞手術が検討されます。同じように内視鏡を使った手術には、鼻涙管閉塞症の涙嚢鼻腔吻合術があります。

特に注意したい副鼻腔炎

子どもの副鼻腔炎

子どもの副鼻腔炎アレルギー性鼻炎や滲出性中耳炎などの耳の病気を併発している、咳が続く症状があるといったケースでは、成長や学習、運動に悪影響を及ぼす可能性が高いため、副鼻腔炎の適切な治療が重要になってきます。治療は主に薬物療法を行います。ほとんどの場合、子どもの副鼻腔炎は10歳前にピークを迎え、以降は治癒傾向があります。薬物療法で改善が見られない、ポリープがある、また耳の病気や咳などの合併症が強く出ている場合には、10歳を超えた時点で手術を検討します。骨の発育に影響を与えないよう内視鏡による最小限の手術を行い、完全に治癒するまでの数年間は慎重な経過観察が必要になります。

好酸球性副鼻腔炎

ウイルスや細菌の感染によって起こる好中球炎症の一般的な副鼻腔炎と違い、自身の血球の一種である好酸球による炎症で治りにくいという特徴を持っています。再発傾向が強く、長期の治療が必要になることが多いため平成27年には厚労省により難病指定を受け、難病医療費助成制度の対象疾患になっています。助成を受けるためには難病指定医による診療が必要ですが、当院は難病指定医ですのでご相談ください。
ポリープが多発して、嗅覚障害や喘息を合併することが多く、マクロライド系抗生物質が効かないケースもよく見られます。ステロイドは有効ですが薬物療法では治すことが難しく、重症例が多いため手術が必要になります。再発率が高いのですが、術後の適切な治療を継続することで、以降はポリープの摘出程度であることが多くなっています。喘息などの重い症状は手術によって改善するケースが多く、後鼻漏や強い鼻づまりの解消にもつながります。

アスピリン喘息

アスピリンに似た作用を持つ非ステロイド性解熱鎮痛薬(NSAIDs)によって発作が誘発される病気です。代表的な症状にはアスピリン過敏症、喘息発作、鼻のポリープ(鼻茸)があり、30~50歳の女性に発症が多いという傾向があります。ポリープが多発して、嗅覚障害や喘息を合併することが多く、マクロライド系抗生物質が効かないケースもよく見られ、ステロイドは有効ですが薬物療法では治すことが難しいなど、好酸球性副鼻腔炎と同じような特徴を持っています。手術だけで完全に治癒することは難しいのですが、喘息発作が改善して喘息薬をほとんど使わずに過ごせるようになったケースも珍しくありません。ただし、手術後の経過観察が長く必要であり、解熱剤や鎮痛剤に禁忌薬ができるため定期的な受診が不可欠になります。